内線着信をpush着信できるようにしてみる[SIPクライアント比較]

投稿者: | 2019年2月20日

前回の記事ではSIPクライアントを比較したときの資料は記載しませんでした。

今回はSIPクライアント別に価格、機能、CODECをメインにまとめてみました。SIPクライアントはiOS向けのもののみとなります。

正確さには気をつけて作成しましたが誤植などあるかもしれません。また時間経過のため情報に現状と差異が生じている場合が考えられます。よって資料ご利用の際にはSIPクライアント各社の公式ホームページ等で最新の情報をご確認いただけるようお願いいたします。

 

 

SIPクライアント比較表

Grandstream Wave

push着信が必要なければ多機能で安定度が高いです。officeから出ないWiFi-onlyな端末で使用しています。BLFが扱えるので着信中の回線を判断したりできます。LDAPを直接あつかえるます。iOS側のcontactsに登録できる連絡先が最大50000件(apple公式情報)なのでそれ以上の連絡先が必要な時や既にLDAP管理されている場合には連携させることができます。iOSのContacts側でもLDAP設定して使用することが出来ますが、Grandstream Waveで直接LADPを利用するとフォアグラウンドでの着信時にLDAPサーバから名前を拾いに行って表示してくれるようです。バックグラウンドで動作するためバッテリー消費は25%/4hぐらいです。

 

SessionTalk Softphone

push対応のものの中では機能に対してコスパが非常に高いです。push対応が買い切りで¥600と安い。G.729(¥360)を有効化させても合計¥960でpush+G.729を永続利用できます。push通知のためのSIP ProxyがUKにあるようです。JPN↔︎UKの回線状態やAPNSの混み具合などにも左右されると思いますが、着信が表示されるまでのローカルとの差異は概ね0〜2秒ほどに収まるようです。SIP Proxyのアドレスが非公開のためIPアドレスで制限かけている場合などは注意が必要です。

 

Linphone

無償でpush対応しています。ただしsip.linphone.orgのアカウントに対してのみpush着信できます。ですので050のSIPアカウントや自前asteriskのSIPアカウントを設定してもpush着信は出来ません。しかしsipアドレスを使用して sip:アカウント名@sip.linphone.org 宛ての発信をすると外側からの発信をpush着信出来ます。よって自前SIPサーバに内線や050などをトランク収容して自前サーバ着信時にsip.linphone.orgへ発信し直すことで内線、050などのpush着信ができます。なにげにSRTP、ZRTP、DTLSが無償で使用できセキュリティ対応が最強だったりします。CODECも無償でG.729が使えたりH.265に対応していたりと豊富です。着信がSIPアドレス形式になるため電話番号としての表示に違和感があるかもしれません。

 

Acrobits Softphone

未使用

 

Zoiper Lite voip Soft phone

Grandstream Waveに移行する前に数ヶ月使用していました。多機能なSIPクライアントです。App内課金で有効化される項目がやや多いような気がします。push着信も問題なく使えていたように記憶しています。

 

 

AGEPhone

ひかり電話の端末用と割り切れば圧倒的な簡単設定でいいのではないでしょうか。複数設定できますがアクティブな待ち受けは1アカウントのみで複数アカウントで複数待ち受けはできません。push対応は提携のSIPプロバイダのみで可能なようです。

 

 

 

 

バックグラウンド動作での着信でよければ Grandstream Wave が多機能、安定でおすすめ。ランニングコスト重視であればpush対応が買い切りのSessionTalk SoftphoneやAcrobits Softphone。SIPサーバ立てれたり、push対応無償がよければ Linphone がおすすめです。